高田義裕の人生論

今日の格言

(題名)      弱者が勝利する事もある。

ある人がいた。彼はリュウマチを患っており、腰も腰痛だった。また可哀想な事に仕事の過労が原因で鬱病にもなり、幾つもの医者にかかっていた。そこである日、1人の裕福で贅沢に暮らしている男が高級車に乗って運転していたのだが、毎日が自分の思い通りに順調に事が進んでいて彼は非常に機嫌が良かった。そこでつい調子に乗って脇見運転をしたその瞬間、男は人をはねてしまった。男はしまった、と思ったが、自分は金持ちだし、大した損害にもならないだろうとたかをくくった。ところが、その男の車ではねた人はリュウマチを患っており、腰も腰痛であり、鬱病でもあった。それでその事故に遭ったせいで、余計にリュウマチも腰痛も悪くなった。さらに車にはねられた故にその恐怖が心に染み付き、鬱病も悪化し、車恐怖症という心性外圧ストレス症候群、いわゆるPTSDになりパニック症候群になった。それらのすべてが事故による損害として加算され、診断書は何枚分にもなった。それでその裕福な男は、その人を死ぬまで一生面倒を見なければならない羽目になった。彼はあまりにも多い疾患のための治療費に莫大なお金を払わなければならず、そのうち貧困に陥った。また自分の不注意の事故のせいで自身の世間的評価は失われ、結果的に惨めな人生で終わった。一方、車にはねられた幾つもの疾患を持つ人は一生働かなくても生きていける社会的保証を得て、次第に病も治っていき、何不自由なく暮らした。

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