高田義裕の人生論

今日の格言

悪とは何か。善とは何か。

悪とは何か。それは短期的利益の事である。善とは何か。それは長期的利益の事である。これらは互いに真逆の関係にある。すなわち、短期的利益は長期的には損をするし、長期的利益は短期的には損をするのである。例えば、原子力発電は短期的に莫大なエネルギーを得られる利点があるが、その代償として、何万年にも及ぶ放射性物質という害悪を生じさせる。それに対し、木を植える事は短期的には益にならないが、長期的には地球の森林自然を守る働きをして益になる。また、一時の快楽を求めて違法ドラックを楽しめば、その代わりに脳細胞は破壊され、廃人となる。しかし、将来の楽のために長期的に子供を育てる事は自分が歳をとってから子供に世話してもらえる分、益になる。人間関係も同じである。目先の利益のために他の人を利用する事は、その代わりに人から恨みを買い、いずれ殺される。しかし、長い人生、何があるか分からないから、今は損をしても、他の人に親切を施し続けるなら、いざ、自分が窮地に立った時、自分がしてきたのと同様に他の人達から親切を受け、助けられる。そう考えると、人間の作り出した資本主義というシステムは、目先の利益のために他の人達から高い値で品物を売り、目先の利益のために株を売り買いする面においては、短期的利益を追求する社会システムなのであり、資本主義は悪なのである。そう、資本主義こそ、目先の自分達だけの利益しか考えずに行動するから、長期的利益のためにゆっくりと長い年月をかけて育まれてきた自然や生態系を破壊し、それを犠牲にして利潤を得ているのである。すなわちビジネスの理念そのものが生きる生き物にとって悪であり、害悪と言って良い。これだけ人間社会が荒廃し、自然災害が多くなって来ているのは、すべて人間の目先の利益の獲得の為に血まなこになっている人々の欲望を原動力に成り立っている資本主義に他ならないのである。よって、もはや人間は他の生き物や自然資源を犠牲にして利潤を得るだけのものを使い果たしてきたのであり、その意味でもはや資本主義を続ける事は不可能なのである。そうである。資本主義の終焉がすぐそこまで来ているのである。

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