今日の箴言
ある恋人達がいた。彼らは相手がいないで、一人だけでいる人達をかわいそうに思っていた。それは、話し相手もいなければ、ただ一人で孤独でいるのは、さぞかし、寂しい事だろうと思って、自分達には相手がいる事を密かに自慢して優越感を抱いた。しかし、恋人のいない一人でいる男性がいた。彼は確かに孤独で、見た目にはかわいそうに思われていた。しかしその本人自身の心の中は全く違っていた。彼は、仲が良さそうに一緒に手を繋いで歩いているカップル達を見ては、あの人達は、一人では何も出来ないし、誰かがそばに居ないと寂しくて耐えられない人達なのだ。何とかわいそうな人達だろう。私は一人でいるのが気楽で楽だし、相手が居なくても寂しく無いし、むしろ相手がいる事で相手の気持ちも考えてやらなければならないので、非常に面倒で煩わしい。一人でいる事は、何と自由で楽しい事であろうか、と彼は自分には相手が居ない事を密かに自慢して優越感を抱いた。