今日の箴言
自分の今いるこの世界は、実はリアルな現実ではなく、その外側に本当の世界がある、すなわち、本当の世界の中のシミュレーションゲームとして作られた虚構の世界が、私達が今いる世界なのだ、という事を否定できるであろうか。これは十分否定できない可能性を持っていると言える。それでは、実際はどうなのか確かめる方法を教えて見よう。もし仮に、私達の世界が、本当の世界に存在するコンピューターの中で作られた非常にリアルなシミュレーションだとする。すなわち、虚構世界の私達は、そのコンピューターの中で内面的自意識を持って生活をしている。そのその外側に本当の世界があり、その外部から私達は常に観察されており、それを私達が知ることはできない。しかし、それが事実だとしたら、その本当の世界の住人も、それより更に上の次元の本当の世界の人達のシミュレーションゲームの世界に過ぎない事を否定できるであろうか。いや、決してできない。なぜなら、自分達の世界が、あくまでも、シミュレーションゲームであり、絶対的世界ではなく、あくまでも、無限に存在する世界の一つに過ぎない、相対的存在なら、あらゆるすべての世界は、どれも特別なものではなく、その存在の位置付けは同条件となるからである。すなわち、虚構の中の、虚構の中の、虚構の中の第何回目かの虚構の世界のありふれたものに過ぎないからである。そこでは、無限にその操作は繰り返され続けてキリがないのである。要するに、本当の世界などというものが、どこまで行っても存在しないという事である。結論として、私達の世界は、本当の世界ではなく、非常にリアルに作られたシミュレーションゲームに過ぎないという事になる。しかし、こうも言える。私達の世界がAだとすると、次の世界はBであり、またその次の世界はCであるというふうに、A.B.C.D.E.F.G.H.I.J…………と無限に続いて行くが、それが無限個あるのではなく、あくまでも、有限個あるという考え方である。そうすると、いずれ一番最後の本当の世界は、一番最初の私達の世界に戻って来て循環しているという事になる。そうであれば、私達のこの世界は、本当の現実世界であるとも言えるのである。要するに結論として、私達のこの世界は単なるシミュレーションの世界であるとも言えるし、逆に本当の現実世界であるとも言えるのである。すなわち、どちらの見方も可能であるという事である。