今日の箴言
経営論
私が最近気付いた事として、あるショッピングセンターでの事がある。私はフライパンを買いに行ったのだが、どのコーナーにフライパンが置いてあるのか分からなかったので、店内にいる店員に聞こうと思った。しかし、ものすごい大きな売り場に、店員はなかなか見つからず、私はそこら中、探して回った。そして、ようやく、店員を見つけたのだが、彼女は非常に忙しくしていた。ものすごく声をかけるのに勇気がいったが、どこにフライパンがあるのか尋ねた。すると店員はちょっとめんどうくさそうな顔をして、実にあっさりと、21番コーナーにあります、とだけ言って、また、そそくさと自分の仕事に戻って行った。それで私は21と書いてある、棚コーナーをなんとか探し当て、フライパンを見つけることが出来たのだった。しかし、ここで、私は非常な違和感を覚えて、それなりに熟考してみた。それはこうである。店を経営するにあたって、いろんな仕事がある。商品を棚に陳列したり、在庫を確認することも立派な仕事である。しかしである。店側として、一番大事にし、最優先しなければならないのは、お客である。なぜなら、その商品を買ってくれるのは、お客様だからである。しかし、私の場合、彼女は、私という一人の客の都合よりも、自分の担当している仕事の方を優先していたのである。これは、まさに、本末転倒で、コンビニでもよくあるが、配達されて来た商品の数のチェックや陳列に、夢中で必死になっていて、レジに来た肝心のお客を待たせてしまう、というケースである。また、最低限の人数で仕事を任せて、少しでも、経費を削減しようとする気持ちも分かるが、それでは、私みたいに客に店員を探すという無駄な行為を助長してしまうのである。このように、経費削減を最優先しようとするあまり、逆に、一番大事な接客がおろそかにされてしまうのである。これを、商売のジレンマと言う。もし、これを改善しなければ、徐々に客足は減って、経営に行き詰まるのは、目に見えているのである。