高田義裕の人生論

今日の箴言

誰であれ、一人の人を侮る者は、すべての人を侮ることになる。

2.知恵と真理を知ることが、人間にとっての真の幸福の道であると信じて、それを集めることに没頭する者に対して、その終わりは、自分自身への様々な傷みや問題の集積に他ならないこと。すなわち、人は、知識を増し加えた分だけ、また次から次へと問題をも増し加えることになるのである。これは、まるで、多くの貴重な宝や財産を手元に集める分だけ、それを維持したり、管理したりするのに、少ししか持っていない者よりも、余計にコストがかかり、気苦労も要してしまうということである。人生は、よくマラソンに例えられる。すべての人がゴールまで向かって走るのであるが、その走る際、マラソン選手は、できるだけ、何も身に付けずに、身軽になって、自分の身一つで走ろうとするだろう。しかし、一人だけ変わった人がいて、体に幾つもの黄金の金を身につけて、酷そうに走っている。観客は皆、それを見て、笑ってこう言う。あの人はなぜ、あの様な重たい荷物を持ちながら、走っているのか。それでは、酷いに決まっているではないか。マラソンの意味が分かっているのか、と。そう、マラソンという人生において、多くの物を所有することは、最後には、もう走れなくなって、リタイアするマラソン選手のような者なのである。彼らは自らのその富の故に、自らの人生を滅びに陥れるのである。

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