高田義裕の人生論

今日の箴言

人はその人生の途上において、非常な努力と苦労を強いられる事がある。極貧の生活をして、何とか飢えをしのぐほかない苦しみを経験しながら、苦学し、大学を卒業して今ではエリート社員として年収1000万円以上を稼ぐようになった人もいる。中学校時代にひどいイジメをうけ、不登校になり、引きこもりになったが、その苦しみを乗り越え、今では一流企業の社長にまで昇りつめた人もいる。この様に事情は様々だが、そういう立派に生きてきた人達は大勢いるのである。ここまでは良いとしよう。しかしである。その自分がいかに苦労して今の輝かしい現在があるかという事を誇りにしている人達がいるのである。はっきり言って、自分が苦労して成功した事を誇りにする時点で、その人はまだまだ苦労が足りないと言える。本当に極限まで自分を試し、本当に苦しみを受けた人間は、決して誇らないし、誇る事が出来ないのである。なぜなら、苦労した事で自分の限界と自分の力の至らなさを思い知らされたからである。よって、人は自分の限界と自分の力の至らなさを思い知るべきなのである。人間の健全な精神状態は、自分の限界をはっきりとわきまえ知ることによって、常に謙虚な者にならざるを得ないからである。

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