高田義裕の人生論

今日の箴言

誰もが苦しさから逃げたい。できれば、一生楽して生きたい。しかし、苦しみから産まれたものしか真の価値は無い。例えば私達自身も私達の母親が生みの苦しみを経て私達を産んでくれたのである。仕事も辛い。しかし、その辛さから良いアイデアや発想やデザイン、優れた製品が初めて産み出されてくるのである。よって誰であっても、楽をしようと思うな。むしろ苦しみを追い求めてゆけ。苦しみを味わった者だけが立派な人間になれるのである。いじめを受けて苦しんだ者はその苦しみを通して、いじめられる側の心の内を理解出来る優しい人間になれるのであり、貧しさのゆえに明日の食物も無いほど苦しい経験をした者は、その苦しみを通して、食べていける事の有り難さを実感出来るたくましい人間になれるのであり、病気で苦しんでいる者はその苦しみを通して、健康というものがいかに素晴らしい事かを身に沁みて理解出来る思いやり深い人間になれるのである。その点、苦しい思いをせず、楽に生きてきた者は、他の人に対する同情心のカケラも無く、すぐに弱音を吐いて人々に対して暴力を振るい、感謝せず、いつも不平不満ばかり言って、全く幸福感が無いのである。すなわち、人は人生の途上において、苦しみを経験する事により、何気無い普通の生活がいかに有り難い事かを知り、何も無くても自ら足りてそれで満足する事により、初めて幸福感を味わう事が出来るのである。

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