高田義裕の人生論

今日の箴言

あなたは人の人生の勝利者はどのような人の事を言うのか考えた事があるか。多くの現代人は、有名な大学を卒業して、有名な大企業に就職する事が人生としての勝利者、もしくは成功者だと思っている。そして、誰もが、やりたがらない、きつくて、危険と隣り合わせの、汚い仕事をする事は惨めな人間のする事だと思っている。果たしてそうだろうか。あなたは野生の鳥と飼育小屋で大事に育てられたペット用の鳥と比べて、どちらの方が最終的に生き延びられるか考えてみるがよい。野生の鳥は夏は厳しい暑さに耐え、冬は厳しい寒さに耐え、たくましく生きている。それに対してカゴの中の鳥はどうか。彼らは空調設備の整えられた快適な環境で育ち、餌を毎日与えられて恵まれた環境で生きている。しかし、ひとたび、外の厳しい世界に突然追いやられたらどうなるか。彼らは余りの厳しさに耐えられず、すぐに死んでしまうであろう。人間も同様である。生まれながらにして裕福な家に育ち、何の苦労も無く、ぬくぬくと生きて来た金持ちの息子や娘が、突然、状況が一変して、世間という厳しい外の世界に放り込まれたらどうなるか。彼らは余りの厳しさに耐えられず、すぐに死んでしまうか、精神に異常をきたして廃人となってしまうであろう。それに対して、貧しくて生活するのに大変厳しい家庭で育って来た息子や娘はどうか。彼らは生まれながらにして厳しい試練にさらされて生きて来た為、いざ世間という厳しい外の世界に飛び出しても、何の苦も無く、たくましく生きていけるであろう。人間はともすれば楽な方、楽な方に行こうとする。すなわち、安楽で居心地のいい生活をする事を夢見る。すなわち、カゴの中の鳥になりたいと思っているのだ。野生の鳥の様に厳しい世界で生きる事を嫌うのだ。しかし、最後に生き残るのは、野生の鳥の方であり、貧しい家庭で生きて来た恵まれ無い子供達の方なのだ。要するに、人は苦しい事や辛い事や厳しさから逃げてはいけないのである。むしろ、苦しい事や辛い事や厳しさを追い求めて、自身の身を投じ無ければならないのである。その様に行動した者だけが、初めて、世間という荒波をくぐっていける人生の勝利者であり、成功者と成れるのである。

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