高田義裕の人生論

今日の箴言

大金持ちは毎日の金持ち暮らしに飽きてきて嫌気がさしていた。もう金を見るのも嫌で、彼は思い切って、莫大な全財産を福祉団体に寄付した。その総額はなんと1000兆円であった。そして彼は月収が6万円の施設の清掃の仕事に就くことにした。毎日の生活は以前と比べてギリギリとなり、暮らしのレベルも一気に下がった。しかし彼はそれまで苦もなく買えた品物が全く手に届かなくなった事により、初めてその品物の価値の高さを認識する事が出来た。まず品物を大事に使うことを学んだ。そして何よりの楽しみは、100円の缶コーヒーを1日1杯飲むことであった。給料は僅かではあったが、数千円を貯金する喜びも生まれた。また、無駄な物を買うことを止める必要性も自覚出来たし、最低限の生活必需品で満足する喜びも知った。何よりも月6万円しか収入がないから、大金持ちだった頃の何も考えずにお金を湯水の様に使っていた頃と違い、どうやりくりすればひと月生活出来るかを考えなければならない事が、脳を刺激して頭のトレーニングになり、それを達成した時の満足感を味わう事が出来た。彼はひどい思いをしてお金を稼ぐ必要も無くなり、時間に余裕が出て、たっぷりのんびりと自分のプライベートな趣味や楽しみを自分のペースで楽しむ事が出来た。こうして彼は高価な品物は全く買えなくなったが、その代わり、金持ちの時には決して味わえなかった真の幸福感を得た。

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