高田義裕の人生論

今日の格言

最悪とは、すなわち全人類の大半を占めている。すなわち即効性の急性悪の事では無く、むしろ徐々に効いてくる慢性悪の事である。例えば、食料品においては何日経っても腐らない防腐剤が含まれているし、飲料水においては着色料が使われているし、医薬品では、副作用があるものばかりであるし、自動車の排気ガスも少しずつ地球環境を汚染させるし、マスコミュニケーションにおいては現体制の本当の事情を一般大衆には知らせず、毎日少しずつ現在の保守的体制をむしろ支持させるように仕向けている。すなわち、1日単位で計れば、毒性がほとんど表面化しないし、数値的にも問題無いレベルであるが、それを来る日も来る日も毎日摂取させる事によって、10年単位で計るとその僅かな毒性が積もり積もって癌や脳梗塞や心臓発作を引き起こす原因となっているのである。すなわち、我々は企業の利益の為にゆっくりとした自殺を強いられているのである。これはもし人類に全く健康な食料品や医薬品や製品を企業が本気になって開発したなら、その開発費用は莫大なものとなり、企業は利益は出ず、食べていけなくなるのである。要するに毒性を薄めるだけ薄めて、まるで無害な様に見せかけ、数十年経ってからその弊害が出る様にしているのである。それは自分達の製造した製品が原因で病気になる事を責任回避するための常套手段だからである。すぐに悪影響が出なければ、企業側に責任がある事は法律上認める事が出来ないからである。すなわち原因の所在を曖昧なものにして企業は生き延びているのである。よって、我々一般大衆が、本当に改革の声を挙げるべきなのは、すぐ効果の分かる即効性のある急性悪、すなわち窃盗やテロリストや殺人や麻薬や暴力などでは無く、日常の生活に当たり前の様に入り込んでいる、普段我々が意識しない巨悪という慢性悪なのである。すなわち、現在の支配体制、社会構造体制にこそメスを入れなければならないのであり、この今の既得権体制を崩壊させない限り、その体制の犠牲者である窃盗やテロリストや殺人や麻薬や暴力という小悪は無くならないのである。

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