今日の箴言
ある中国の故事にはこうある。ある三匹の猿がいて、その猿を飼っている飼い主がいたのであるが、その飼い主は猿達に毎日一匹に3つずつ柿の餌を与えていた。合計で3×3=9個である。朝に3個与え、夜に6個与えていた。しかし、猿達はそれで満足せず、飼い主にもっと餌を増やしてくれるようキーキー鳴いた。それで飼い主は、朝に6個与え、夜に3個与える事にした。すると猿達は非常に喜んで餌が増えたと満足したのであった。ここで1日に与える数は同じなのに、猿達が喜んだのを見て、飼い主は薄ら笑って、馬鹿な猿達だと思って満足した。どうであろう。これを聞いてあなた方はやっぱり猿だ、人間と違って愚か者であると思われたであろうか。しかし、実は人間も大差ないのだ。なぜなら、あなたは今100万円貰えるのと、10年後に1000万円貰えるのとどちらを選ぶだろうか。ここで大半の人は、今すぐ貰える100万円の方を選んで喜んでしまうのである。すなわち、大半の人間の価値観や考え方も先ほどの猿達と同じで物事を短期的、短絡的に考えがちだからである。人は10年後先までどうするかを考え無いし、今すぐ手に入る一時的な快楽を求めるからである。よって人間も先ほどの猿達と同様、愚か者であるのである。