高田義裕の人生論

今日の箴言

人間は進歩していくという観点から見れば、今後ますます進歩していくだろう。そう遠くない将来には、我々は何もしなくてもすべて機械(AI)か、アンドロイドが全部代わりにやってくれる様な世界が到来するかもしれない。しかし人間は倫理という観点から見れば、何もしなくても全部代わりに誰かがしてくるという状況は非常に由々しき状況である。なぜなら倫理の法則には(等価交換)という価値観があって、それは何事も働いた分だけしか得る事は出来ないという原則が働いているからである。すなわち、そんな怠け者の世界が許されるほど世の中は甘く無いよ、というわけだ。これはどう考えれば良いだろう。しかしここで我々は(進歩する)ということ自体が倫理的な原則である事に気付く。すなわち、人間は同じ事をやっていても、そのうちマンネリ化し、衰退していくという、これも倫理的価値観の中の熱力学第3の法則である、(すべてのものは放っておくといずれは必ず朽ち果てる)という原則に基づいている。そう、最低限の現状維持を保つ為には、人間は常に新しいものを目指して努力していかなければならないのであり、その為に進歩する必要があるのである。こう考えると、どんなに世の中が進歩しても、倫理的観点から結論するならば、何もしなくても全部代わりに誰かがやってくれるなどという世界は到来しそうに無いのである。もし仮に人間がその様な理想郷を形づくったとしても、その代わりにまた自然は新たな問題を生じさせるであろうという事である。

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