高田義裕の人生論

今日の箴言

人は誰でも、有名人に成りたい、周りの人からの注目を浴びたいと思うものであるが、実際今、有名人になっている人達の心情とはいかなるものなのであろうか。彼らは超人気者であるから、毎日がスケジュールで埋め尽くされており、忙し過ぎて寝る暇もない。たとえ寝れたとしても、それは2、3時間程度であり、それもスタジオからスタジオへと移動するバスの中で仮眠するしか無い。毎日がその調子なので、疲労も限界に達し、顔色も悪くなってくる。しかし、それでもテレビの前では、さも元気なように疲れた顔を押し殺して、とびきりの笑顔で視聴者やファン達に手を振るのである。何と地獄の様な日々なのであろう。自分は有名人なのに自分の本音は語れず、ファンの為にいつもニコニコしていなければならない彼らは周りの人々の奴隷の様である。また、有名人である故にその私生活も覗き見され、プライベートな時間などあったものでは無い。うかつに外にも出れないし、大半を自分の家にいるしかない軟禁状態になってしまう。これではまるで犯罪者のような不自由な生活では無いか。彼らはお金はあるかもしれないが、お金の為に自分の人生を犠牲にしている、まるでマリオネットのようである。彼らが切に必要としているのは、一般人の様な普通の生活であり、私生活を覗き見され無い事であり、普通に外に出かけられる事であり、本当は苦しいのに外面は笑顔を見せなければならない虚飾からの脱出である。それでも有名人に成りたいと思うならいっぺん有名人に成ってみれば良い。多くの人の目から注目され、凝視される様はまるで見物客に注視されている動物園の檻の中にいる動物の様であると感じるであろう。それだけ人々の注目を浴びるという事は人間にとって非常に不自然で不健康な事なのである。所詮人間は人間なのであり、神の様に人々から崇められる様には造られていないのである。まさに彼らこそアイドル、すなわち偶像であり、人々から偶像崇拝されている偶像なのである。真の神は自分以外の誰も崇拝の対象としてはいけないと言っておられるのであり、その理由は偶像を崇拝する者も偶像崇拝される側も共に悪影響を受ける事を、彼らが被害を受ける前にそれを警告しておられるからである。要するに有名人になっても幸福感は全く無いという事である。

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