高田義裕の人生論

今日の格言

実は私達人間は既にすべての事を知っている。なぜそう言えるか。例えば、あるイタリア人が日本語で、私、日本語全然分かりません。と言ったとする。彼は日本語によく通じているのである。また、ある人が、私は今何も喋っていません。と言ったとする。彼は喋っているのである。同様に、私達は何も分かりませんと言ったとする。すなわち、私達は何もわからないという事を知っているのである。すなわち、わからないという事を知っているという事は、日本語で日本語の事を全然分かりません、という事と同じであり、かつ、私は今何も話していません、と言って話している事と同じなのである。要するに、人間が知識を探求し、知恵を模索するという行為は、人間が何かを観察して理解を得るという外部からの作用なのでは決して無く、あくまでも、自分の意識していない深層心理からすでに知っている知識を汲み出す内部の行為なのである。よく、何でも発明や発見をする人がずっと考えていると夢の中で解答を得るという事がある。それはよく考える事によって、本来自分の中に眠っている知識を顕在化させているという事なのである。

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