高田義裕の人生論

今日の格言

私達は何一つとして永久に知る事は出来ない。例えばある農夫が水車小屋で作業していた際、ふと普段使っている水車とは何かと考えた。水車とは上流から流れてくる川の水を利用してタービンを回し、そのタービンが歯車に伝わってその歯車が回り、歯車に連動している杵が穀物を脱穀するのである。それでは上流の水は、どこから来るのか考えると、海の水が太陽熱で蒸発してそれが雲になり、雲から雨が降る事によって山地に水がもたらされるのである。すると太陽とは何かを知らなければならなくなり、太陽を構成している太陽系の仕組みも知らなければならなくなり、次は太陽系を構成させている銀河系の仕組みも知らなければならなくなり、次には銀河系を構成している宇宙の仕組みも知らなければならなくなり、宇宙とはどの様にして出来たのかと考えると、それはビッグバンから始まったという事だから、ビッグバン以前はどうなっていたのかも知らなければならなくなる。この様に最初の水車小屋から始まってどんどん突き詰めて考えていくとあらゆるすべての現象を調べなければならなくなるのである。よって私達は身近なもの一つすら厳密に言えば何も分かっていないし、知る事が出来ないのである。

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